LOG IN

いちくらワンライ 025

by うらひと

お題「これからどうする?」/帰る場所

夢を見た。

兄の遺影の前で泣く、自分の夢。

フラッシュバックした「自分」の記憶では、震える手で自らに手を掛け、兄が崩れ落ちる姿。

墓前に掛けられた遺影。彫られた名前にはもう一つ、見覚えのある名前。

楠 流海

楠 創

家族からは、骨が戻っただけでも、と慰められていた。せっかく先に名前だけでも結婚したのだから、と同じ墓に納められた遺骨。夏くらいは、還る場所があってもいいですよね、と。

……

起きたとき、涙が頬を伝っていた。

兄貴は生きているじゃない、ちゃんと結ばれるじゃない。そう言い聞かせて、布団を畳み、身支度を調えて食卓へいく。

あれ以外は、知っている顔も多くて、不思議と嫌ではなかった。今、幸せにしている人達が、そこにいて。

だから。

「おはよ……」

「ん、おはよう」

「おはよう、優樹ちゃん」

変わらない、創と流海の姿があった。

これからどうするのだろう。

あれがどこかのふたりなら、今度こそは幸せになって欲しいと願った。

OTHER SNAPS